焚き付け

主に日記を書く

風巻く水辺

 6月の日記になる。それほどイベントはないのですんなり終わることであろう。

 あとプラスリンクスの記録を他のところでまとめたので、ここにも多少文章に手を入れた上で転記しておく。

 

○姫路

 姫路に行ったと言っても、観光ではなく人の家に遊びに行っただけ。よって書くことは少ない。

 姫路の良いところはサンライズが停車することだ。東京から乗ってしまえば、5時過ぎには着いてくれる。正直言えば京都大阪でも停まってほしいのだが…。

 そのサンライズは出発日まで取れなかった。流石に人出も戻りつつあるというところか。とはいえ、だいたい当日昼になるとキャンセルが出るのは分かっているので、そのまま向かえる準備をして出社して仕事しつつ、時々サボって予約ページを確認。結局、昼過ぎにカーペット席を確保した。期待通りだ。

 その日は確かサッカーの代表戦があった。職場の人らがhubに見に行くというので付いて行った。試合は確か勝った気がする。ちょうど試合が終わってこれから2次会に行こうかというタイミングで離脱した。正直に訳を話すと若干引かれたが、もはや職場内でもこういうことをやってもおかしくない人間という扱いになっているので、まあ問題ない。

 東京駅で発券し、乗車。結構ギリギリで危なかった。横の客が子連れでややにぎやかだった記憶がある。本格的に寝るというよりもうとうとしつつ、姫路へ。

 到着が早いので、しばし散歩。本当は飾磨のジャスコを見に行きたかったのだが、微妙に時間が足りなかったので姫路城と商店街だけ回って終わりにした。1時間ほど歩きまわって夜行バスで来たpと合流。朝飯を食べてからいつものセコマ跡のタックメイトを見て、dの家へ。入るや否や等身大パネルのお出迎えを受けてたまげる。その後はあと何人か来つつ、パワプロのサクサクセスでふざけたチームを作ったり、晩飯を作ったり、適当。その日はdの家で就寝。

 翌日は朝のうちに離脱。朝飯を食べてから観光しつつ、最終的に実家を素通りして家に帰った。住んでいる場所の近くはあまり観光しないというのはその通りで、いまだ全く歩いたことのなかった加古川周辺を重点的に回った。石の宝殿、加古川サティなど。加古川はなかなかいい街だ。流石は東播磨の雄(明石という説はある)。

 

 兵庫を全然回っていない問題はかなり深刻だ。実家にいたから動きにくかったというのが大きいのだが、にしてもひどい。未だに豊岡や篠山を歩いたことが無いのはいくらなんでも問題がある。実家に帰る帰らないに関わらず、積極的に潰していかないといけない。

 

〇渋

 また長野に行った。今度は渋温泉。だいぶ前から行きたかったのだ。

 自分が渋温泉を認識したのはもう10年前のことになる。トウコウスフィア(アルトネリコポータルサイトでやってたラジオの文字バージョンみたいなの、プレイヤーの投稿にキャラが答える)で彌紗がどんな文脈でかは忘れたがお勧めしていたのだ。なおトウコウスフィアはリンク切れでもはや見れない。探せばどこかにアーカイブが転がってる気もするが。

 それは置いといて、それ以来ずっと行きたいと思っていたのだが、頭の片隅にありつつもなんだがんだ行けていなかった。で、今回は長野で用があったのでそのついでに今こそとばかりに泊まってきた。

 

 初日はその所用で午後まで長野市。それが終わってから行動開始。とりあえず、まだ善光寺はやっていたのでまた行ってきた。17時とかだったが、やはり早朝よりだいぶ人が多い。柱はなぜか空いていたのでまた触っておいた。あと僧侶に頭に何か乗せられるやつもついでにやっておいた。なんなのかよく分からなかったが。

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 長野電鉄の2日間を買い、善光寺下から乗車。善光寺下セブンイレブンの店舗番号が247でびっくりした。当然ながら長野最古らしい。一応説明しておくと、セブンイレブンの店舗番号の下1桁はダミーなので、つまりこの店舗はセブンイレブン24番目の店舗ということになる。

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 フリー切符は特急も乗れるので、スノーモンキーに乗って一気に湯田中へ。長野電鉄自体乗るのは初めてだったが、沿線の地下を出て住宅街から果樹園、そして温泉へと繋がる雰囲気はなかなか良い。

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 湯田中は終点だけあってなかなか立派。人はそんなにいなかったが。ここから渋温泉まで歩く。距離は多少あるが、ほぼシームレスで同じ温泉みたいなもんだ。

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 今回は入り口の方にあるゲストハウスに宿泊した。渋温泉の場合外湯めぐりがあるので内湯は特に必要なく、とにかくどこかの宿に泊まることが肝心だ。というわけで、一番安いところにした。

 部屋はドミトリーで、他の人はいなかった。荷物を外して早速外湯へ。渋の外湯は9もあるので、1泊で攻めるにはそれなりの勢いが要る。適当に人のいなかった3番くらいから。そこそこ熱いが、べらぼうに熱くはない。

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 湯冷ましと他の湯の場所の探索も兼ねて少し散歩。やはりいい街並みだ。外湯のある光景は当然良いものだが、全体的に人も多くなく落ち着いているし、細かい路地が多いのが何より良い。ほどほどに体が冷めたところで、次の湯に入り、また散策。たまに宿に帰る。その繰り返し。晩飯は適当にそのへんの蕎麦屋で。

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 夕食後、宿に帰ってくつろいでいると、人がやってきた。しかも明らかに外国人。渋温泉は確かに訪日外国人に人気のイメージがあるので、まあそれほど驚かなかったが。挨拶したところ、イギリス人らしい。しかも一切日本語が使えないことに一切引け目を感じることなく全人類英語は話せて当然というような感じで強引に英語でコミュニケーションを図ってくる。助けてくれ。

 彼は当然ながら渋温泉のシステムもわからないので、宿のスタッフにも頼まれてこちらで案内することになった。が、その前に飯を食うからその後でと連絡先を交換。これが外国だったら絶対にやらないが、まあここは日本なので許してやる。

 その間適当に散歩。金具屋の景観はやはり素晴らしい。建物の並んだ風景としては銀山温泉に分があるだろうが、単独の建物ならこちらだろう。風呂に1度だけ入って連絡を待つが、なかなか出てこない。温泉22時までなんだが。このままでは自分の明日の積み残しが多くなるので、22時前にもう待てんと連絡を入れてラスト風呂に。結局、過ぎてから店から出てきたので彼は風呂には入れなかった。その間に自分は2湯入ったが。居酒屋で魚かなんか食ったらしい。

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 奴がビールを飲みたいから居酒屋に行きたいというので付いていく。ビール500円で、ちょっとだけつまみがついてきた記憶がある。店主は老夫婦だったが、少なくとも奥さんの方は自分より英語ができて、かなり悲しい気持ちになった。観光地だけあって宿のスタッフから店の店員からみんな俺より英語が上手いときた。助けて欲しい。なお、奴は500円すら持っていなかったので、建て替えて宿に帰ってから請求した。これも日本でなければ絶対にやらん。

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 翌日。最初は天気も良いので山でも登ろうかと思っていたのだが、奴が地獄谷野猿公園に行きたいと言うので、乗りかかった船ということもあり一緒に行くことにした。当然行くなら冬の方がいいだろうが、まあ行ったことはないし興味はある。

 早朝に起きて、残りの3湯を制覇した。最後に9番の大湯を残しておいたが、やはりここが一番良いと思う。タイミングを見計らったので9湯全て独泉できた。湯は全て結構熱めではあるが、必要なら水も足せるし、湯もみすればなんとか入れるくらいが多い。泉質はさまざまなので、巡り甲斐があるのも良いところだ。宿に朝食は無かったので、朝から空いていた和菓子屋か何かでパンか何かを買った。賞味期限の切れたマコロンも買おうとしたら、タダにしてくれた記憶がある。

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 戻ってくると奴は起きており準備をしているようだったが、やたら遅い。普通に予定時間を過ぎてからのんびり降りてきてオートミールを作り出してお前もいるかと聞かれた。いらねえよ。これは悪口だが、オートミールってなんであんなに不味そうな見た目なんだろうか。

 ありがたいことに、宿の人が車で入り口まで送ってくれた。そこから公園までしばらく歩きながら色々聞いてみると、奴はそもそも観光客ではなく、今日本で英会話教室の先生をやっているらしい。その日本語力でよくやれてるなと言おうと思ったが、やめておいた。イギリス人相手に皮肉では勝てないだろう。なんでも前にアジアを旅行して、日本が一番良かったから一時的に住むことにしたらしい。大した行動力だ。将来は彼女がいるフィリピンに住む予定らしいが。

 野猿公苑は確かに猿がアホほどいる。人慣れしているので相当近くを歩き回っていて、そういう意味ではかなり面白い施設だ。奴が係員に色々質問するので、その回答を自分も聞く。この季節は暑いから温泉には入らないようだ。係員は英語が苦手そうだったが、近くにフィールドワーク中の学生がおり翻訳していた。あとで聞くと、立命館かどこかの学部4生らしい。社会学系の研究だったと思うが、詳細は忘れてしまった。研究の話になったので、自分も横にある砂防堰堤の話をしておいた。しかし今回あらゆる人に英語力で負ける。もうダメかもしれない。

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 帰りは林道みたいなところを歩いて宿に戻る。宿で風呂の鍵を借りれないか交渉しようと思っていたが、時間があまりないのでやめておく。近くの大変ボロい中華料理屋で昼飯にした。店を1人で切り盛りするおばあちゃんと合わせて凄まじい雰囲気だったので、奴と過疎化の問題について議論した記憶がある。しかしラーメンは美味しかった。

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 奴は金がないから湯田中のローソンまで金を下ろしに行くということで、さらに駅まで一緒に歩く。道中、フィリピン人の彼女と通話し始めて、そのフィリピン人にお前はフィリピンの女に興味はないかと聞かれた。無い。というかなんで俺はこんな会話に巻き込まれているんだ。疲れる。

 電車の時間があったので、ローソンでジャイアントコーンを買って食べる。お金を下ろした奴におすすめのアイスを教えろと言われたが、めんどくさいのでジャイアントコーンと返しておいた。そうしているうちに電車の時間になったので別れ。

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 ようやく1人になったが、だいぶ時間も遅い。というわけで、須坂だけ観光することにした。ここの目玉はなんと言ってもイオン須坂店に残るぐるぐるジャスコ時代の取手。看板も目を凝らせば古いロゴが見え、大変良い店舗だ。

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 その後、街の方も歩く。須坂は生糸の町なので、典型的な昔は立派だった系景観に溢れている。特にパルムというショッピングセンターはほぼピレリ守山状態で、がらんとしていてすごくいい空気感だ。裏手に回ると観光の中心となりそうな通りがある。しかしかつての街の中心は結構離れたところにあり、疲労と時間の問題もあってあまり探索できなかった。夕飯はパルムの一角で営業している洋食屋へ。ここもレトロで大変良かった。多分、パルムの他の店舗の全ての客よりこの洋食屋の客の方が多いと思う。

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 この後、長野に戻って銭湯に入り、ラムーで時間潰しと買い出しをしてから夜行バスで帰宅した。銭湯は柔道か何かの大会で遠征に来ていた高校生と思しき団体がおり、異常に混んでいた記憶がある。

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 一言で言えば、様々なことがあった。しかし渋温泉は期待通りに素晴らしい場所で、今後もまた来たいところである。インバウンドが多いところでゲストハウスに泊まればまあこういうこともある。まあでも次もそこに泊まるんだろうな、安いから。また外国人に絡まれたらまたどうにかしてやる。ただし次はもう野猿公苑には行かん。

 そういえばこの月はこの後もう1回長野に行くのだが、その時はいむらやで昼飯を食っていたら歯の詰め物が取れた。ちょうど数日後に歯医者の予約を入れていたのでいいタイミングではあったのだが、レントゲンを撮ったところ過去の詰め物の内側で結構進行している虫歯があることがわかり、その後なかなか終わらない通院が始まることになる。

 

○プラリン

 終末ソシャゲコーナー。

 サ終後すぐに速報的にnoteにまとめたのだが、速報的と言いつつnoteに書くレベルの文字数ではなく、今から再編集する気力もないので、ほぼそのままでここに移植することにする。一応、段落間に適当に仕切りのスクショを入れたり、目についた誤字を直すなどはしている。

 このネタで身内学会プレゼンみたいなのをやったので、まとまったパワポ資料もあるのだが、埋め込み方を知らないしそもそも埋め込めるかも知らないのでそいつは自分のpcの中で抹殺する。

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 プラスリンクスというゲームの話をする。本日(2022/6/21)17時にサービス終了した、DMMのブラウザゲームである。ブログに詳細を書きたい記事だが、その際のたたき台になるよう、要点のみまとめる方針。→めんどくさいのでやらん

 どんな作品か簡単に述べると、「女の子とチャット等を通じた恋愛をする作品」である。この点だけで言えばまあ非常に普通の題材ではあるが、特筆すべき点として、「プレイヤーが自らチャット等の会話を入力し、ヒロインがそれに対して返答する」という要素がある。要は、「インタラクティブな恋愛ゲーム」だ。より詳しいことは公式HPでも見てくれ。とにかく、こういうちょっと珍しいことをやろうとしている作品だという点のみ認識すればよい(他にもこのような形式の作品はあることはある。が、少ない)。

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 これはこの日記に以前書いたことがあるかどうか覚えていないが、自分はときどきサービス終了を控えた作品をやることがある。逆に、流行っている作品をやることはなく、日常的にやっているソシャゲは駅メモだけだ(ライフログ的にもう7年半続けている)。基本的に、万事において誰かがやっているなら自分がやる必要はなく、誰もやらないものを自分がやるというスタンスがあり、流行っている作品をやらないのはそれが理由である。逆に、サ終間際の作品をやるのは、終わることが分かっているから真面目に向き合えること、終わりというタイミングは他のプレーヤーの動向や感情が可視化されやすいこと、少なくともそれほど多くの人がやっている作品でないことがほぼ確実であること、あたりが理由になる。

 さて、今回この作品を選んだ理由だが、基本的にはインタラクティブ性に惹かれたというところが大きい。スマホゲーをやる時、それがスマホという媒体であることを活かした作品がやりたい。なお、プラリンはブラウザだが、当初はスマホアプリだと思っていたことを追記しておく。インタラクティブな作品は枠組みよりも運用が大事なので、その点スマホという媒体は向いている。かつ、チャットという行為はスマホと相性がいい。この日記でも定期的に登場する拡張少女系トライナリーはまさにスマホアプリであることを徹底的に追求したものだったのだが、その影がちらついていたということもある。まあその辺が理由だ。

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 サ終が6/21で、作品を始めたのが5/25になる。ということで、1ヶ月近くやっていたのだが、ここまで長い期間を用意したのは珍しい。おととしの4月にやった永遠の七日(初代)は確か28日やったが、せいぜいそれくらいか。まあそれだけ期待があったということでもある。サ終間際の作品はもう課金できなくなっているので、ある程度日数がないと石が足らずどうしようもないことが多いのだ。なので、それなりに期待している作品にはそれなりの日数を取ることにしている。

 前段だけで長くなってしまった。本題に入る。といっても、本題こそ要点なのでそれほどの量にはならないだろうが…。

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 さて、とりあえず始めたわけだが、いきなり壁にぶつかった。というのも、返答が遅い。平気で半日とか待つことになる。そもそも貰える石とかの比率を考えればこれで充分なのだが、とはいえ返信にこれだけ待たされると没入感の点でかなり問題になる。また、帰ってきた返答も結構とんちんかんだったりした。あまりに回答のクオリティに差があり過ぎて、返答が人力なのか適当に用意した選択肢から選んでるのか、はたまたAIにでも回答させているのか全く理解できなかった。実際は、どうも前2者のハイブリッドだったらしい。とにかく、この見当違いの回答のためにかなりやる気を削がれた。

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 ヒロインは十数人(男の娘1名を含む)くらいいたのだが、進展のペースと石の消費量を見て、3人のヒロインに絞って進めた。ひとりはひまわりという子で、一番センターにいた(全ヒロインの顔的存在)から選んだ。ふたりめはくららという子で、なんとなく出会いの怪しさからこれは色々ありそうだなと思って選んだ。3人目はねるという子で、どうも昼寝大好きな子らしいので、気に入って選んだ。なお、この3人はいずれも学園(どの教育課程に属するのかは不明)に通っているという共通点があるが、これは偶然。他のヒロインは簡単に属性として言うと(実際にプレイされていた方はどうか気を悪くしないでほしい。割と失礼な書き方をしている自覚はある)、幼馴染、職場の先輩と後輩、カフェ店員、図書館の司書、ヤンデレ風お姉ちゃん、マセガキ、クソガキ、双子ロリ、男の娘。多分これで全員。

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  ひとり特殊なヒロインとして、逢という子がいた。この子は完全なAI返答で、数秒でコメントが返ってくる。ちなみに、中身はrinnnaの対話エンジンである。昔かなり話題になった、あのAI女子高生りんなのrinnnaだ。逢は他のヒロインと違い、会話に必要な石の数が違うほか、毎日その日限定の逢との会話専用の石がもらえる。というわけで、3人を進める傍ら、こちらも会話を続けていた。とはいえ最初は会話が噛み合っていたものの、だんだんずれてくる。最終的に噛み合わなくなってしまったので、以降は完全に珍文を送りつけて回答を楽しむという遊び方になった。

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 もう一点、不満があった。というのは、この作品にはプラスリンクスRという成人向け版がある(セーブデータは共通)のだが、ストーリーが完全にそちらベースで、移植が適当なのだ。具体的にいうと、Rから行為のシーンを削っただけである。シーンの部分はカットされるので、Rに移るかこのまま読み飛ばすかの選択をさせられる。その手前の時点から明らかにダメそうな文もあるのだが、そこは伏せ字でゴリ押してくる。当然その手前の会話でもこちらの返答が発生するので、伏せ字に対して返答する必要がある。わかりやすいやつならいいが(良いわけないだろ、この作品は全年齢対象版だ)、伏せ字が推測できないと本当に返答に困ることになる。(なお、伏せ字もある程度機械的にやっているのか知らないが、「アイヌ」が伏せられていて、それは逆に問題だろと思ったりも…。)内容が推測できても返答に困り、俺にこういう状況でうまく会話できるだけの強さは無い。結果、曖昧な返答に終始することになる。また、シーンがスキップした後はこちらの会話から始まるのだが、そのシーンを見てないのに俺はなんて声をかければいいんだ。

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 そんな感じで、しばらくは適当な会話を送っては適当な返答を確認するだけのまあまあ退屈な時間を送っていた。正直目を見張るものはないなという印象。が、そんな感じでも続けているとだんだん愛着が湧いてくるもので、15日くらいには割と楽しくやれるようになってきた。途中から、進展速度と返答も割と早まって、スムーズに進められたというのもある。おそらく、これはスタッフの配慮と思われる。最後の方は普段返答を書かない中の人も総出でやったのではないだろうか。

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 3人の話を進めていたが、ストーリー後半は会話量が多く、石が足りないことがわかってきた。ということで、10話くらいでひまわりは止めることにした。が、それでも相当厳しいことがわかってきたので、とりあえず一番進んでいたねるを優先的に進め、最後までクリア。19日のことだ。くららの方はなんとも言えない感じだったが、可能性はまだ見えたので、他ヒロインを微妙に進めてミッション報酬の石をかき集めた。その頃からTwitterで他プレイヤーの反応を見たりもしたが、やはり最後はみんな限りある石をどう使うかで頭を悩ませていたようである。結局、14話でくららも断念。ストーリーが全部で15話構成だっただけに、後少し足らずに悔しい。なお、くららは10話ごろに大きな変化があり、自分が1話で覚えた怪しさが解決されてかなり嬉しかった。それだけに最後まで追いかけたかったのだが、まあ仕方ないか。

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 6月の初めにアプリのアップデートがあり、一番最後のイベントストーリーが追加された。ちらっと覗いてみたらネタバレ全開の雰囲気があったので避けていたのだが、最後の6月21日の夕方に、話を進めたねる、くらら、逢と後述する人物だけを読んだ。内容はどちらかというとアフターストーリーという感じで、特に別れを匂わせる感じではなかった。むしろ、最初の出会いの頃を振り返るような内容で、確かに最後のイベントとしてこういうのもありだなと感じた。自分のような、出会いが数週間前で記憶がまた鮮明なやつなんて普通いない(し、そんな奴のことを考えてストーリーを作らない)のだ。たいがいの人はそれなりに長い期間触れ合いを続けていたわけで、確かにそういう話は最後だからこそ組み込みやすいなと思った。

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 さて、後述すると書いたもう1人のヒロインは理有娘娘猫(りあるにゃんにゃんねこ)である。明らかに怪しい名前だが、この子実はエイプリルフールイベントに登場したヒロインだ。作中に頻繁に登場したにゃんにゃんねこというキャラクターの擬人化と思われる。本作はちょうど1年でサ終なので、当然一度しか登場していない。エイプリルフールのイベント自体は復刻のおかげで見られたので、その勢いでラストのイベントも読んだ。内容は置いといて(内容に文句があるわけではない)、自分はそもそもこのような端キャラにまで最後のイベントが用意されていることが嬉しかった。サービス終了が決まっている中で、全く利益に繋がらないイベントをやってくれるだけで嬉しいのに、その対象が端キャラまであるというのは運営の作品愛の証拠だ。作品は運営に愛されなくてはならないという想いがある(生みの親が愛さずして誰が愛するというのか)。だからこそ、やっている身からするとそれが感じられるだけで嬉しいのだ(当然、そういう作品の方が「手厚い」ことが多いという現実的な話もある)。

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 最後に、会話1回分だけの石が余った。そういえば今まで石と言い続けていたが、この作品ではコインである。それは置いといて、正確には取っておいたと言っても良い。最後にどう使おうかと思案した結果、最後まで到達したねるに、今までの感謝と別れを伝えることにした。もちろん、その背景には返答を書くスタッフがいる。この作品がインタラクティブであり、我々はこうして運営に言葉を伝えることもできるのだ。サービス終了の20分ほど前に送信して、少ししたのちに返答が。それが、下のスクショだ。正直恥でしかないだが、この作品が目指した理想が垣間見れるという点で載せておく。本当はこんなもの載せたくないのだが、こういうのを残さねばならんのだ。最後に、いい返答が得られたと思う。当然ながら、裏で最後までスタッフが尽力されたおかげだろう。おかげさまで、気持ち良い読後感(プレイ後感?)が得られた。なお、このアフターストーリーというものは何がアフターストーリーなのかよくわからないが、なぜかRの方でしか遊べない仕様になっていたのでこの時はRの方でメッセージを送った。

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 10分後、残り1分だったイベント期間は全て対象期間外になった。しばらく通信が発生しないように画面を行き来してから、意を決して通信を発生させると、メンテナンス中の画面と共にタイトルに戻された。終わりのないメンテナンスが始まった。

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 以上がプレイ日記になる。最後に、いくつか思った点をトピック的に箇条書きにする。

・この手のフリーチャットはかなり「強度」を要求される。一番大切なのは恥を捨てることというのは知っているのだが、なかなか実際やると難しい。実はこの作品はフリーチャットでありながら根本の物語があるという点で、ほかでもない私が主人公という形態でなく、私が主人公を演じる必要があるという、ある意味究極のRPGだと言って良いかもしれない。当初の自分はこのことに全く気付いていなかった。そういう意味で、自分は真にこの作品に没入することは最後までできなかったと言える。なお、そういうことをヵン全に無視し、背後にいるスタッフと会話するつもりで軽妙なコミュニケーションを取るというメタ的な遊び方もあるのだが、こればかりは最初のうちに返答を信じられなかったのでできなかった。いずれにせよ、もう少し上手く会話したかったという後悔がある。どうしても一歩引いた目線で見てしまう癖があり、こういうところでうまく没入していける人がうらやましい。そんな人間だからサ終前に始めたりするのだが…。

・15話あるという前提で、R18シーンは何話から存在すると思うだろうか。自分は少なくとも10話から、なんなら15話だけすらあると思っていた。実際はどうだったかというと、2話から先全部であった。もっとも2話は夢オチみたいな感じがほとんどだった記憶があるが。逆に言えば、3話で向こうから誘われる程度に関係が進むということだ。で、この認識の差がかなり大きく、自分とヒロインの間で関係の進み具合に温度差が生じるのである。こうなるとなかなか会話もきつい。なんでお前は出会って間もない人間をこんなに好きになるんだと逆に怖くなってくる。なお、関係をゆっくり構築していくのは女性向け作品に多いと聞いたことがある。この作品は明らかに男性がターゲットなのだが、若干自分がスタンダードから外れているという可能性も否定できない。

・ここまで書いていなかったが、この作品は池袋をモデルとした街が舞台になっている。池袋は自分にとって一番身近な大都会なので、実はこれもこの作品を遊ぼうと思った理由のひとつだったりする。上には書かなかったが。見知った背景が出てくるとやっぱり嬉しいのだが、やっているうちにだんだんもっと池袋の解像度を上げたいなと思うようになった。自分のよく行く街がちょっと特別な場所になるという感覚は面白い。実はサ終2日前の日曜日に夜行バスで池袋に戻ってくるということがあったのだが(これは上で書いた長野からの帰りのバスのこと)、ようやく作品に真面目に向き合えるようになってきたタイミングだったことに加え、雨上がりでこの時期にしては珍しいほど空気が澄んでいたこともあり、池袋が今までで一番美しく見えた。聖地の再現度が高い作品は、こういうことがあるから面白い。

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 この作品はリリース当初話題になっていた記憶はある。一時は人が多過ぎて人数制限もかけていたようだ。サービス終了に当たってプロデューサーからのコメントがtwitterに掲載されていたが、品質維持等努めてきたが思い描いた成果に至れなかったと述べられている。実際、チャットの品質はあまりにばらつきが大きく、厳しいものだったと言わざるを得ない。DMM最初のリアルチャット形式の作品ということもあり、かなり実験的な性格も強かったことだろう。今回はちょうど1年でサービス終了という運びになってしまったが、おそらくサーバーには膨大な量の「リアルな」会話の履歴が残っているかと思う。願わくば、この運営経験と残されたリソースが将来の大作の土台になってほしいと思うばかりである。

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 要点だけ書くつもりだったのについうっかりプレイ日記まで書いてしまった。おかげで日記タイトルと投稿日時が完全にずれている。が、まだ書き足りていないと認識している点はあるので、もう少し補足やスクショの補強等したものもブログの方に上げる予定でいる。

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 今見返すと、書けていない部分が結構多い。そもそも作品のシステムとかはあとでここでまとめるだろうと思い書いていなかったのだが、当時の思いを今無碍にしている。まあ見ての通りのフリーチャットで十分だ。あとはボイスメッセージがあるのがかなり好印象だったこととか、注意書きなどの細々した部分が結構質感を意識したものだったこととか、書くべきだったことが結構抜けている。そういえば、ボイスメールのr18ワードってどう対策してたんだっけ?思い出せない。

 正直言って自分にはあまり合わないタイプの作品だったが、やって良かったなと思う。しかしロールプレイングというのは難しいものだ。こういうのは恥を捨てて徹底的に成り切ることが楽しむための秘訣とはわかっているのだが。

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 どんどん記憶が薄れていく。そういえば、職場でどこそこに行ったことは覚えているが、いつ行ったか覚えていないと言うと、旅行に行き過ぎだと返された。行き過ぎだとは思わないが、痛い指摘ではある。しかし、よく考えてみるとお前はいつ渋谷に遊びに行ったか毎度思い出せるのか?と聞くのと変わらないレベルであるような気もする。そんなことを言うとまた異常者扱いされそうなので言わないが。