焚き付け

主に日記を書く

南風の日

 6月前半はあまりにも何もなかったので、1か月まとめてしまうことにした。天気が悪いと外に出ようとも思わないし、平日は規則的な生活になるのでますます書くことがない。在学中に危惧していた通りになっている。なんとなく事実以外を書くことで月2ペースを保っていきたい。

  

 研修と称するお勉強の期間がようやく今月で終わる。正直うんざりしているが、かといって現場の業務をやりたいということはない。周りの人々は結構楽しみにしているようだが。どうも恐らく同期の中では自分が最も就労意欲が薄そうである。恐らく来月の日記には研修のほうが良かったという文字が躍っていることだろう。

 そういえば、うさんくさい新聞社の人が来てちょっとした講義をすることがあった。面白い話でも聞けるのかと最初は期待していたが、開幕から好奇心の文字を好気と書き間違えてしかも気付かないし、挙句の果てには「亻考」という漢字の読み方を聞いてきてド「これは「はたらく」と読むんだけど今の時代働なんて文字はもう古くて頭を使うことが労働だ」などと演説し出したので心底興味を失ってしまった。肉体労働を馬鹿にしているんだろうか。それとも、過去の人々を馬鹿にしているのだろうか。誰がこんな漢字を考案(当然公的に認められている漢字ではない)したのかは知らないが、雑にこのような認識を広めようとするのはそれこそ何も考えていないのではないだろうか。結局、この人がその後何を言っていたのかは全く聞いていなかったが、横にいたやつに後で聞いたところ、やはりしょうもなかったらしい。どうも社会にはこういう手の者がわんさかいるようなので、規範を失わずに生きていきたい。

 まだ実際に現場の仕事を始める前からこんなことを言うのもなんだが、どうして頭脳労働なんかやっているんだろうと思うことがある。もちろん、たまたま一番向いていたからなのだが、本音としては体を動かす労働がしたいと思っている節はある。来世はメイドさんになりたい。森薫の作品に出てくるような。

 いきなりなんでメイドの話が出てきたかというと、秋葉原シャッツキステがそのうち閉店するらしいということでいずれまた行かねばと思っていたからだ。去年の4月にトライナリーコラボでいちど訪問した限りだが、非常に良いところである。おそらく秋葉原で一番平和な場所だ。既に内定があった中で今の社を受けた理由の一つがトライナリーコラボでシャッツに行くための足にするだったこともあり、そういう意味では人生に多少なりとも影響を与えている場所である。無くなるのは非常に寂しいが、それまでに何度かハーブの本を読みに行きたいと思う。

 

○房総

 体力の衰えをどうにかするために晴れた休日に散歩をやる計画を続けている。その一環で、この前は南房総に行ってきた。南房総にした理由はふたつ、東京湾フェリーに乗りたかったから、そしてビワが旬だったからだ。

 前夜に何を思ったか突然スマホをアップデートしようとしたら失敗して謎のセーフモードになったりで悪戦苦闘した結果徹夜になったおかげ(だいたい復旧した)で早朝から出発することができ、9時ごろに出発地点の冨浦に到着した。ここから浜金谷まで20キロ余り、船で久里浜に渡って久里浜駅までさらに2キロ程度という行程だ。ただ、海岸の国道沿いにずっと歩いても面白くないので、山沿いの県道を通ることにする。その前に一瞬海に出てみると、潮干狩りをしている人がそこそこいた。あまり戦果は良くなさそうだったが。来年の春になったら貝なり海藻なり採取に来たい。

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三戸浜を思わせる雰囲気

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謎の桟橋

 歩き始めてすぐに道の駅があり、その名も道の駅冨浦枇杷倶楽部。あまりに安直なネーミング。客足はまばらで、どうももうシーズン終わり際のようだ。確かに本当は1週間前に来たかったのだが。ここでも枇杷は売っていたが、開幕なのとどうせなら農園で買いたかったのでスルー。うまそうな干物も売っていたが、こちらも今買うわけにいかないのでスルー。

 県道に入ってすぐに、倒壊したビニールハウスが目に付く。何号だったか忘れたが、去年千葉に被害を与えた3つの台風のうち最初のやつだろう。電線が切れたかなんかで大規模な停電が発生した奴だ。その後の豪雨の方が印象が強いせいで忘れがちだが、思っているより大きな被害が出ているらしい。確かに、山も木がなぎ倒されている場所が随所に見える。そのせいなのかシーズン終わりだからかは分からないが、農園もあまり営業していなかった。
 

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 しばらく歩くとようやく直売所を発見。ひとりで出荷準備をしているおっちゃんの話によると、やはり台風の被害が出ているらしい。枇杷を買おうとしたらあまりにロットが大きかったので半分で売ってくれと交渉した結果、めんどくさいから試食用のをタダで持って行けと言われた。なんとなく申し訳ない気分になる。なぜか撮り忘れたので写真はない。その先にもう一か所開いている農園があり、この先の道がまだ通行止めであること、歩いてなら通れることを聞く。どおりで交通量が少なかったわけだ。この農園もほとんどビワは残っておらず、化粧箱に入った高いものしかなかったのでスルー。結局この先農園はなかったので少々寂しい戦果となった。前の店で一かご買えばよかったか。この県道は細長い谷沿いに続いており、設置してあった防災行政無線が谷の方向にストレートホーン2個という構成だった。この構成は初めて見たが、土地利用の実態とよく合っており好感が持てる。こういう細かい違いを見つけることが自分にとっての旅行の最大の楽しみと言って良い。

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 しばらく歩くと高速道路と並走し、やがて通行止めのトンネルとなる。どうもすぐそばの斜面が少し崩れた程度で、それほど復旧に時間がかかるようなものには見えなかったが、後回しにされているのだろうか。トンネルは手掘りで、当然通行人なんていないので奇声を上げて反響させる遊びをやった。楽しい。

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この手の廃墟っぽい写真はやけtwitterで人気がある

 このトンネルがちょうど峠になっていて、抜けて少し歩くと海が見えた。ここまでかなり内陸にいるという印象があったので、意外な感じがする。坂を下るともう次の駅、岩井だ。この辺りは温泉が湧くのか、旅館が多く立地している。ちょうど正午ごろで、駅に行けば時報が聞けるだろうと思って向かってみたのだが、空振りした。時報の音は聞こえたが残念ながら駅には無線機はなかった。少し悔しい。

 ここからは海沿いに進む。旅館に合わせてかリゾート的に開発されているようで、海岸には大量のサーファーがいた。冨浦が牧歌的な雰囲気だったのとは好対照だ。海沿いに進むと岩井袋という小さな入り江の漁港があり、なかなか良い雰囲気。

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堤防で少年が二人、釣りをしながら会話していたのが印象的

 ここを抜けるともう勝山の街で、こちらはまた冨浦に近い雰囲気になる。道沿いにやたら主張の強い寿司屋があり、メニューの値段が安そうだったのでそこで昼食とした。握り8巻にアジの味噌汁、それにデザートがついて1050円ということで、なかなかのクオリティ。それぞれ寿司のネタを書いてくれるところがありがたい。しかしここまでj地魚オンリーで攻めるというのもなかなか珍しい。

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 ここから次の保田までは国道しか選択肢が無いので国道を歩き、金谷までは時間がまだありそうだったので鋸山を回っていくことにした。ついでに道中にあった謎の土木遺産指定されているアーチ橋も見に行く。なんでこんななんでもないところにこんなに丁寧なアーチ橋があるんだろう。

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 鋸山は所詮観光地だと思って油断していたのだが、ここまで歩いた体では結構厳しかった。入山料が800円でいい商売してるなと思う。多分客の多くはロープウェイなり有料道路なりを使うのでさぞ儲かっているんだろう。で、肝心の境内だが、印象としては明らかに雰囲気がB級観光地臭い。どうしてこいつが堂々と一流観光地ぶっているんだろうという感じだ。とは言え大仏はなかなか威圧感があり良かった。あとアブシンベル神殿を押しつぶしたような仏像もなかなか良かった(拭いきれないB級感がある)。立体的に掘ろうとして失敗したので仕方なく平面的にしたかのような感じで面白い。あと有名な岩が出っ張っている場所は行っても面白くなさそうなのと人が大量にいたのでスルーした。全体的に人が多かったが、ロープウェー乗り場の近くにある謎の新興宗教的な何かのモニュメントがある場所は人が少なくて快適だった。

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 この後下山地点を探すのに苦労してしばらく迷子になったのち、反対側の登山道から金谷へ下山した。フェリー乗り場に着くとちょうど行ったところで、下山時に迷子になったのが悔やまれる。そういえば前回も行ったところだった気がする。堤防に座り込んでぼーっと海を眺めて1時間を潰す。前回の時のツイートを見返してみると、前回は16時台に到着してちょうど夕焼けだったようだ。翻って今回は18時前にしてまだ空が明るい。思わぬところで季節を実感するものだ。

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 1年半ぶりだったがやはり船は良い。たった40分だが、デッキで風を受けるにはちょうど良い時間だ。できればそのうち長距離航路に乗りたいものだが。 東京湾は船が多い。様々な船の往来を眺めるのも東京湾フェリーの楽しみだ。

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米軍の潜水艦がいた

 あっという間に久里浜に着く。ここから駅までが地味に遠いのだが、ここまで来てバスに乗るのは嫌なので歩く。途中久里浜イオンによってリンガーハットで晩飯にした。安くて多いから。久里浜イオンは新しかったのであまりよくわからなかった。建て替えだろうか。

 たった40分でも強風の中ずっとデッキにいると潮風で肌がべとつくので前回は久里浜の港のそばの銭湯に行ったが、今回は京急久里浜の駅のそばにある銭湯にした。ここは結構広く簡易的だが休憩所もあってなかなか良い。久々に体重を計ってみたところ、いつもより1キロほど痩せていた。夕食後でこれなので、おそらく体重が落ちているものと思われる。家に体重計が欲しいと言えばほしいが、いらないと言えばいらない。

 遅い時間だったので横浜の友人宅に泊めてもらい、翌日はITパスポートというしょうもない資格試験を受けた。しょうもないので詳しくは書かない。

 

マザーリーフ

 少しずつ同期が東京圏に来ている。そんなわけで会合があり、横浜にあるマザーリーフという店が会場になった。ここは明らかに自分が入るような雰囲気の店ではないのだが、実はモスバーガーが運営している。以前行った関内のヽ松もそうだが、こういう意外な系列店というのも楽しい。ワッフルが食べ放題だったが、あまり下品に食べ放題ができるような雰囲気ではなかったので敗北した。うまい策略だと思う(そもそも我々はターゲットではないと思うが)。

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○飲

 社の方で飲み会があった。あまり感想と言えるほどのものはないが、全体的に陰気で居心地は良い。

 

 

 最近twitterのアカウントを維持する積極的な理由が薄れてきている。全てツイートのキレが悪いのが原因であり、来月は感性を維持することを目標に生活する。

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