焚き付け

主に日記を書く

三日月の歳時記

 論文執筆に忙しく、1回空いてしまった。実は前回の日記時点でこうなることは予想していたのだが、その通りになってしまった。

 

 まだこれから修正が入るが、論文自体は4.4万文字、100ページ弱の量になった。卒論が2.4万だったので、だいたい1.8倍といったところか。ちなみに徳光の旅行記は2.8万文字(まだ書けてない補足は除く)で、これはむしろ徳光が書き過ぎ。しかし徳光と違って論文が厄介なのはできるだけ論を補強しないといけないところにある。自分は意識してこの日記に書く参考文献を減らそうとしていて、これは文章にできるだけ正しさを提示したくないからなのだが、論文でそんなことをやるわけにはいかない。適当なことを書くわけにいかないというのは結構大きなプレッシャーだ。逆に人のブログなんかを読んでいると、参考資料を多く挙げて説得力のある文章を書いているのものも多くて尊敬する。話が脱線したが、そんなわけで文字数以上に論文を書くのはしんどい。多分もう一生書くことはない。

 論文提出の2週間くらい前からは1週間区切りでラボで生活していた。以前はせいぜい3日くらいだったのだが、1週間滞在するとなると逆に自由度は高くなって、食材を買い込んで1週間でゆっくり使えたりとむしろ快適であった。食事はだいたい水炊き(博多風ではない)で、なぜなら楽だから。途中からは後輩も一緒に食っていたのでさらに楽になり、一度だけ半額のあんこうを買ってあんこう鍋をやったのだが、非常に美味かった。以前は休憩室的なところで寝ていたのがそのうち学生室で寝るようになり、ついに行動範囲は自分のデスクから最も遠い場所でトイレまでの半径20mになってしまった。さらにデスクと睡眠場所が隣接したために起きている時間と睡眠時間の差もどんどんあいまいになっていき、提出直前には7時間くらい起きて1時間半寝るのを繰り返すような生活になった。

 このような生活をしていくつか分かったことがある。まずひとつは、自分の生活周期が25時間であること。最も忙しくなる前は眠くなったら好きなだけ寝ていたのだが、意図せずして10時間睡眠→5時間作業→3時間睡眠→7時間作業の25時間ループが確立していた。前々から好きに生きるとどんどん気象が遅くなるので生活サイクルが24時間より長いであろうことは予想できていたのだが、食事などを含めて全て自分でやるようになって本当に検証ができたというところはある。この生活はおよそ3週間程度続き、そろそろ1周するかというところでさっき書いた8.5時間周期の生活にシームレスに移行した。この生活は結構快適で精神衛生上も良いのだが、最大の問題としていつ飯を食えばいいのか分からなくなるという問題があった。結局サイクルを自分で認識できたのは後半以降であり、それまでは腹が減っているのかどうかもわからないような状態が続いていてなんとなく腹が減った気がしたら少し食うことを繰り返していた。結果炭水化物以外の栄養が全く得られなくなり、次第に口内炎ができ肌がぼろぼろになった。得られた結論として、自分の生活リズムを理解したうえで崩壊させるべきである。

 

 ここまで論文関係のことしか書いていないが、それ以外は本当に何もしていなかった。提出してからようやく受けないといけない健康診断やら新居の話やらが始まったという感じで、これから月末までは予定がきっちり埋まった状態になりそうな感じである。ちなみに論文の修正事項は軽微だったので、22からのガルラジイベントには行く。行ったら公開録音の話も含めて独立した記事にまとめたい。

 

 今年は雪が少ない年だったが、ようやく北山にも雪が積もった。6年間見てきた経験で京都はだいたい年に3回ほど雪が積もる程度なのだが、北山(四条大橋から北を見たときにある山々)はよく雪が降るのでだいたい1月には白くなっている。僕はこの白くなった北山の景色が好きで、大学に行くのに電車賃をケチっていつも鴨川左岸の河川敷を40分くらい歩いていたのだが、空気も乾燥していて川が穏やかなのもあって冬が一番好きだった。京都は狭い上に人の多い基本的に最悪の街だけど、鴨川はちょうどよい川幅で広々していて数少ない好きな場所だ。ほかに挙げるなら南禅寺くらいだろうか。

 もう2月も半ばになってようやく北山に雪が積もったが、川の水量は冬と思えないほど多かった。よく晴れた空も高くて景色は冬というよりもう春だ。少し白くなった北山を見ながら、もうここを歩くことも数えるくらいしかないんだろうなと少し感傷的な気分になった。いつもは左岸の道を歩いていたのだが、夏に冠水して以来鴨川左岸は四条から三条まで河川敷が封鎖されていたのでそこが通れなかったのが唯一残念だ。

 6年間で印象に残っている京都の景色を挙げろと言われれば、すっきりした鴨川とごちゃごちゃした部室と答えるだろう。

 

 そういえば、この前天鳳国士無双をあがったので写真でも貼っておく。実は未だにリアルではあがったことはない。