焚き付け

主に日記を書く

完未了

 あっという間に半月が過ぎた。何をやっていたかというと今まで通り平穏に過ごしていたのだが、この半月は今まで以上に何をしていたかの記憶がない。twitterにもほとんど呟いていないのだが、主にコパアメリカを見ていたと思われる。DAZNを見られる環境はというと部室なので、そのままほかのスポーツを見つつ部室でだらだらしていることが多かったのだろう。

 

 コパアメリカは4時とかに始まるので、試合後昼過ぎまで寝てそのままだらけていると人がやってきて緑の戦場が広がったりする。個人的には観戦が好きなので後ろで見ていることも多い。後ろで見ていると結構誰でも小さなミスをしていることが分かる。当然これは自分もまた然りである。麻雀は単調な動作の繰り返しなので、こういうミスが多くなるのは当然なのだが、これを減らせるかが実力の向上につながる、のだろうか。麻雀にもunforced errorの概念を導入してみると面白いかもしれない(何をerrorとするかは議論が分かれるところではあるが)。

 M2ともなると部室に自分よりも年上の人物がいることがほぼなくなった。それどころか3~5歳程度下がほとんどである。5年で部室の文化も変わったものである。入部当時常にテレビに差さっていた64のスマブラは3回の頃に一旦途絶えてその後Wiiに、最近はswitchに変わった。借金を記したホワイトボードはLINEのノートにとって代わり、今では誰が借金しまくっているのかは知る由もない。かつては卒業する人がいなかったのに、今や留年する人がいなくなった。残っているものなんて麻雀の文化くらいである(それすら一時的に廃れてボドゲが盛隆した時期もあったが)。自分が入学したころの部室は留年生が多かった影響で年齢層が高く、今よりもっと頽廃的だった記憶がある。毎年新入生がが入るたびに「今年の新入生は仲が良い」と言われ続け、新入生側からはそんなことはないという応酬があること5年で本当に同回内での仲が良くなっているように見える。この話には特段の思いはなく、まあ、文化が変わるんだなという話。1回生の頃見た先輩方はたとえ留年していたりしても文化的で風格があり、尊敬できる考えを持っていた。自分はその様な存在になれているだろうか?なれているかはともかく、それなりにそのような存在であれるような行動をとるべきである。

 

 沢に行った。遠くに行っている里が帰ってきたので,後輩の重と3人で行った。天気はあまり良くなかったが、機会が少ないこともあり強行した。結果、雨に降られることはなく行って良かったと言える。場所は難しいと言われているのになぜかガイド本のグレーディングはそこまで高くない台高の某沢にした。そんなわけで結構気楽に向かったのだが、ザレザレの高所トラバースやゴルジュの泳ぎなど、4回生で屋久島に行った時以来のハードな沢であった。やはりガイド本のグレーディングなんかより実際の文章で判断した方がよほど正確である。一方で渓相は非常によく、行く価値は大いにあった。難しい沢ほど見どころも多いという傾向は確かにあり、その点でまだまだ実力向上が必要であることを実感した。学生最後の夏にそれなりの沢に行けるよう、準備をしておきたいところである。

 今回、沢で初めて投げ縄を用いた。投げ縄というのは恐らく沢登り以外で使われることのない技術だろう。要は上の方にある木やチョックストーン目がけてハンマーをくくりつけたザイルを投げて引っかけて支点にして登るという、登れさえすれば何でもありの沢登りらしい技術である。で、何が言いたいかというとその投げ縄をやって久しぶりに沢の異常性を感じたのだ。投げ縄というのは非常にリスキーな手法である。支点の確実性を確かめられないからだ。実際に投げ縄で登っている途中で支点が外れて事故になった例もある。

 投げ縄に限らず、沢登りはフリークライミングと比べて不安定な要素が非常に強い。フリーだとグラウンドフォールが発生する最大の要因はザイルの切断だが、沢だと支点外れである。また、木を掴んで登るなど自然物に頼ったムーブが多く、掴んだ木が折れて滑落なんてこともある。投げ縄というのはその究極の例と言えるだろう。そんな危険な行動でもあるわけだが、投げ縄はいかなるクライマーでも登れない、わずか数ⅿの壁の突破を可能にする、非常に魅力的な方法でもあるのだ。この支点は外れないという確信を持ってあまりにも大きい代償と向き合う。ここに沢登りの異常さを感じた訳である。そしてその結果に、その先の景色がある。

おしまい。

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