⚪︎となみ
農水省の登録品種データベースに名前が見当たらないので、以降ネットで拾った情報より。種子親はマヘ7((印度×ゴールデンデリシャス)×レッドゴールド?)、花粉親は自然交雑種のため不明。収穫期は10月下旬から11月上旬で、貯蔵も良好とのこと。熟果は濃い赤色だが、貯蔵のため早めに収穫したものは色が薄いらしい。こんな名前だが富山県のりんご産地でもある砺波とは関係がなく、十和田の農家にて育成されたらしい。名前の由来は恐らく旧藩名の斗南であろう。恐らく地元の人以外ほとんど知らない超マイナーな藩なので簡単に解説しておくと、戊辰戦争後、1869年に会津藩に与えられたのが斗南藩である。領域は七戸周辺を挟んで下北半島と三戸周辺の飛び地に分かれている。そして1971年には廃藩置県で青森に編入されたので、その歴史は僅か2年しかないという不憫な藩である。当初は三戸藩だったのが改名されて斗南になっており、元からある地名ではないようだ。
今回は4/30に青森県、七戸十和田駅前の道の駅にて購入。確か4個で350円だったと思う。七戸ではたくさん栽培されている品種らしい。大きさは中くらいで色は薄いものも濃いものもあった。ろう物質は出ないとのことだが一部出ている個体もあった。食べてみると最初の1個目はややボケており、非常にもっさりしていて微妙だった。これは外れかなと思い他のも食べてみるが、それらは大丈夫だった。身は締まっていたがサクサク感はそれほど無かった。味の方は、酸味はほとんど無くて、甘みは普通という感じ。全体としてみると評価は普通。
○4-23
芯カビやツル割れが多い品種のため登録品種とはなれなかった一方で、食味が良いので選抜過程で付けられた4-23という名のまま流通している。収穫期は10月下旬から11月上旬。大きさは300gほどの円形から長円形で、色は無袋なら深紅色、有袋ならもう少し薄い色になる。また、果皮の色が果実の中にまで及んでいるのも特徴。
こちらも4/30に七戸十和田の道の駅で購入した。大きさはやや小さく250g前後くらいだったと思う。色は濃いので恐らく無袋栽培のものだろう。6,7個入って450円だった。小さくツル割れが発生しているのが1個あった。食べてみたが味はバランスがとれており濃く、食感も大変良い。情報通り果実の中にまで(せいぜい地球における地殻程度だが)濃い赤色が染み出ていた。芯カビはどの個体にも発生していなかった。全体として非常に良かったので、品種登録されなかったのは非常に残念。
○アンビシャス
東光の自然交雑種。当初は平賀という名だったが、登録時にアンビシャスへと変えられた。色は黄緑色で一部赤くなり、果点が多いのが特徴。収穫期は11月上旬で、冷蔵すれば6月まで貯蔵が効くようである。
今回は5月に親が生協の通信販売で購入したらしいので詳しいことは知らないし写真もないが、非常に甘みが強く、食感も良好だった。王林の上位互換のようにも思えるのだが、あまり流通はしていなさそうである。
以下参考にした記事
りんご関連
http://malus.my.coocan.jp/migi.htm
https://www.ringodaigaku.com/top.html
http://www.hinshu2.maff.go.jp/vips/cmm/apCMM112.aspx?TOUROKU_NO=929&LANGUAGE=Japanese
斗南について
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%9A%E6%B4%A5%E8%97%A9#%E6%96%97%E5%8D%97%E8%97%A9