焚き付け

主に日記を書く

安房鴨川

 非常に残念なことに,今のところ人類は現在何らかの価値を生産することを要請されている。その準備のための猶予期間たる大学生としての生活も,あと僅か1年を残すのみである。働きたくないというわけではなく,この時間が永遠に続いてほしいというのが適切だろう。まあまだ就職が決まったわけではないのだが。

 

 こんなことを考える原因もやはり就活にある。いくつかの企業の説明会に行った。いずれもそんなに多くの人が集まったものではなかったが,このなかから企業が何らかの方法で採用者を選ぶとして,少なくとも大学は間違いなくばらけるだろう。同様にして,集められた人間の性格や趣味なんかも多様になるわけで,そんなところで数十年暮らさねばならんわけである。で,そんな多様性の高い集団で何を話すかというと,当然当たり障りのない薄い話になるわけで,それが非常に悲しい。これが杞憂に終わればよいのだが。そこで思うのが,現在ある閉鎖的で小規模なコミュニティをできるだけ維持したいということである。もっともこれには自分以外の人間の事情も多分に関わるので自分だけではどうにもならないのだが。精神の避難所としての頽廃的で甘美な空間がひとつくらいあったほうが良い。

 部の方で追いコンがあった。追い出されるのはひとつ下の世代である。そもそも自分の世代が既に追い出されているという事実が受け入れがたいが,ひとつ下が追い出されるということはまあそんなもんかという感じである。自分はまだ4つ下の1回生を認識できているが,来年度はどうなるだろう。毎年恒例でだjghyr山に登ったが,今年はやや暖かかった。毎回行くたびによくわからない会話をしているが,今回も例に漏れず真面目なのか真面目じゃないのかよくわからない不思議な会話をした。精神の内なる鼓動に耳を傾けねばならぬ。この意味不明だけどちょっとハイコンテクストな会話で思ったのが、上に書いた閉鎖的コミュニティの話である。

f:id:snwchkrn:20190316223126j:plain もうひとつ、部の方で記録集を作ることになっていた。これは2年前に10年ぶりに復活させて以来のものになる。自分はもはや卒業生だが、一応現役時の、昨年11月末に屋久島の某沢に行った記録を投稿することにした。 屋久島というと皆様は屋久杉なんかを想像されるかと思うが、実は屋久島は非常に沢登りに向いたフィールドで、西日本でも屈指の難しい沢がある。島の中でもとりわけ難しいとされる沢が3本あり、その時行ったのは2番目に難しいk川である。実は最も難しいm川には2年前に行っており、その記録は他の人が前の記録集に残してある。そんなこともあってk川の記録を残すことにしたのだが、この山行は結構いろいろハプニングがあった。 まず、リーダーのはずの自分がいくつか忘れ物をした。いきなり空港に地図やコンパスの入ったウエストポーチを忘れるし、メンバーに計画書を配り忘れるしとなかなかポンコツであった。行動中も、懸垂下降する場所を間違えて気温一桁大雨の中淵を全裸で泳ぐことになったり、本来なら巻く予定の大滝を自分の一存で見に行って今までの記録にないラインで脱出したりとまあ評判に違わず難しい沢であった。いくつか写真を載せておく。f:id:snwchkrn:20190316212724j:plain f:id:snwchkrn:20190316213043j:plainf:id:snwchkrn:20190316213017j:plainf:id:snwchkrn:20190316212947j:plain f:id:snwchkrn:20190316213423j:plain

 年末からこのブログを始めて以来半月ごとに文章を生成してきたが、なかなか文章を書く速度は上がっていないようである。書いては消し書いては消し、3歩進んで3歩下がって2歩進んで1歩下がるような感じで、なかなか進まない。なんか違うなあと思いながら修正を加えていく割に、こんなもんかと思って見直してみると全体として微妙だったりするので難しい。 まあしかしこうやって文章を書いて、記憶を掘り起こすとなかなか感慨に浸れるもんである。実はあれ以来難しい沢には行けていない。次の夏こそは。 屋久島は非常に良いところである。何人いるのかもわからないが、この記事をご覧になった皆々様には是非とも訪れてもらいたい。

 就活を続けているわけだが、ある社がしばらく後に役員面接をやるということになった。なので、他の社のことを放り出して西表島に行くことにした。西表島というか八重山は自分の最も好きな場所のひとつで、大学に入ってから60日近くを過ごした場所である。あの島には自分のアイデンティティの1割が眠っている。ちなみに残りのうち3割が自宅近辺、4割が京都、あとはその他雑多な場所にある。屋久島も8分くらいある。 他の社の予定を投げ捨てるのはそれなりにリスクもあるが、西表にはそれに匹敵する価値がある。前の日記には現在オーラスを前にして持ち点19000点の3着と書いたが、西表に行ってかつ就活がどうにかなるならば、今年の評定として2着浮上と言える。まあ親リーに対して良型の満貫テンパイで押すようなもんだと思っている。天鳳なら押さない人もいるだろうが(ラスの損失がでかいため)、僕なら押す。そうでなければならないと僕は思っている。 帰ってきたらまた別記事にして記録はまとめる。とにかくやるべきことはこの8000点を上がりきることである。